概要
これまで何度も家電の修理や電子工作などを行ってきたが、これはコンセントの手前のことであり、コンセントの向こう側に手を出すには電気工事士の資格が必要。資格について調べると、第二種電気工事士であれば合格率が高く、更新の必要も無いお得な資格だとわかったので取得した。今回もネットの恩恵はありがたく、合格するために必要な知識や情報は全てネットから入手することができた。
カラフルでワクワクする問題 |
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詳細
1.試験について調べる
資格には、それが無いとやることが出来ない業務独占資格というものがあり、電気工事士もその1つであるとのこと。確かに、情報処理技術者の国家試験に合格しなくてもITシステムを作ることは出来るが、電気工事を無資格でやるのは違法である。だからといって難易度が高いわけではなく、毎回、筆記試験は約6割の方が合格されており、技能試験は約7割の方が合格されているとのこと。
電気技術者試験センターの過去問などをざっと見ると、筆記試験は試験時間2時間のマークシート方式50問の1回だけで、60点取れれば合格。過去数回分見ると毎回だいたい同じような問題が出されていたので、少し準備すれば合格できそうな気がしてくる。
問題は毎回ほぼ同じ構成 |
技能試験は問題と解答を見ただけではピンとこなかったので、YouTubeの電工試験の虎_ホーザンを見たところ、もう受験する気満々になってしまった。
しかし、免状のようなものはクルマや船舶と同じように更新が必要で、更新料などの維持費が別途必要になるのではないかと気になったが、第二種電気工事士は更新の必要が無く一生モノだとわかり、取らないともったいないような気がしてきた。
第二種電気工事士の試験は年2回あるけど、申込受付期間が限られているので、受験したいと思ったら忘れずに電気技術者試験センターで期間内に申込を行う。
令和3年度のサンプル |
2.費用について調べる
今回の資格取得は生活のためではなく「老後のため」という感じであり趣味の範囲なので、できるだけ費用は抑えたいが、どうしても削れないのが以下の細目。
- 受験手数料 9,300円+293円(カード払いのとき)
- 免状交付申請手数料 5,300円
- 住民票 300円
合計15,000円超えるとちょっと高いなという気がしてくるが、一生モノなので。
あとは、必要に応じて発生する費用なので、ここから先が工夫のしどころになる。
- 工具
ホーザンなどから出ている工具セットが12,000円~20,000円。
足りない工具だけ買ったつもりだけど8,000円ほどかかった。 - 技能試験セット(配線器具一式)
Amazonなどで探すとだいたい10,000円~20,000円。
一度は現物を使った方がよい部材のみ購入し、1,000円ほどに収めた。 - 試験会場までの交通費(筆記、技能の2回分)
定かではないが、早く受験申込したほうが近所になる確率が高そう。
ギリギリに申請したためか、最寄りの会場ではなく遠方の会場に振られた。 - 顔写真(受験時2枚、交付申請時2枚、写真専用紙にプリンタで印刷)
- 免状交付申請書類と手数料送付の現金書留(近所だったので持参)
できるだけ安価に抑えたつもりだが、交通費も合わせて全部で26,000円ほどかかった。
手元に何もない状態からのスタートであり、あまりケチる必要がなければ、工具や部材の準備に時間をかけるより、ハンドブック付き工具セットと全問題カバーできる技能試験セットを入手して、出来るだけ試験対策に時間を割いたほうがよいかもしれない。
3.筆記試験の準備をする
受験者数は毎回10万人以上と多いようで、対策本などが多数出版されていた。それらを活用しても良い結果になると思うが、ありがたいことに以下のサイトの活用だけで十分だった。
適宜ブラッシュアップされており、更に使いやすくなっていた。通勤の合間にスマホで練習問題を解くこともできるし、自宅であれば対策動画で授業を受けるように学習することもできるので、これでおなか一杯という感じ。
電気技術者試験センターの過去問にいきなり臨むのではなく、同サイトの筆記試験対策を一通り目を通した後、直近の過去問2~3回分解いてみると、覚えていないところがあぶり出されてとても便利。
満点を取る必要は無く、60点(50問中30問正解)取れればよいので、解けない問題があっても難しく考えないようにした。例えば計算問題(電気の基礎理論)が苦手であれば、その問題(約6問)を全部捨ててもなお14問ほど不正解が許される、と考えると気が楽である。
全てが網羅されているわけではないかもしれないが、面倒くさがらず同サイトの問題を2~3回周って、過去問2~3回分で補強すると、8~9割ほど正解できるという感じ。
4.技能試験で必要な工具を揃える
受験の際に必要な工具が指定されており、どうしても購入が必要だったのがリングスリーブ用の圧着工具。圧着するだけであれば代用できそうな安価な工具がいくつもあるが、指定のマークが刻印できるJIS規格のものを使わないと欠陥になるとのこと。
出来るだけ安価なモノを探したが、指定工具という優位性もあってか若干高価。
それと、必須ではないが、これは必要と思ったのがホーザンのVVFストリッパー。
VVFケーブルの外装被膜を剥くのは慣れてないので、コレが無いと時間が足らなくなるような気がした。
後は無くてもよさそうだが、一応指定工具ということで電工ナイフも購入。使ってみるとカッターを使うより安全に被膜剥きができたが、たぶん普段はカッターを使うと思う。
趣味で使う手工具にしてはそこそこ高価なので、購入先に悩みつつ、楽天で買い合わせをして送料をなくすなど手を尽くしたが8,000円くらいかかった。それ以外は百均で買ったものを含め、手元に使える工具が有ったので、それらを活用した。
いつもの使い慣れた工具 |
5.技能試験の練習をする
技能試験についても、第二種電工試験の虎の動画を見て準備ができた。
候補問題全て見終わるころには、自分で複線図を書くときも関西のイントネーションで「まず、シロマル電源の接地側は、コンセントと・・」という声が聞こえてくるようになる。
全部一通り作る必要は無いと思ったが、複線図は全13問、試験問題を見るだけで書けるようにした。動画を見ると出来る気満々になるけど、いざ自分でやると意外にも「アレっ?」と止まってしまうことがあったので。
全部一通り作る必要は無いと思ったが、複線図は全13問、試験問題を見るだけで書けるようにした。動画を見ると出来る気満々になるけど、いざ自分でやると意外にも「アレっ?」と止まってしまうことがあったので。
工具も揃ったので、動画だけでは不安な作業を実際にやってみるために、近所のホームセンターで必要な部材を購入して練習した。網羅性を重視するのであれば、技能試験の13問に対応した材料セットの購入が望ましいが、ちょっと割高に感じる。
1.VVFケーブルの外装被膜剥き
VVFケーブルは余り物が数メートルがあったので、それでストリッパーの使い方に慣れるよう練習した。ケーブルは新たに買っても数百円程度。試験では3芯線や太い2.0mm線、種類が異なる線も使われるが、とりあえず1.6mm2芯線でストリッパーが自在に使えるようになれば、他も同じように使えるという感じ。
2.ランプレセプタクルの配線
「のの字曲げ」と言う、1.6mm線を丸く曲げてランプレセプタクルにネジ止めするのは、一度できるようになれば簡単だけど、何回か練習しないとコツが掴めなかった。
動画のマネすればうまくできるようになる |
3.リングスリーブの圧着
動画の中では簡単に圧着しているように見えたが、圧着ペンチの柄は思ったより握りにくかったので、これも練習した方が安心。特にリングスリーブの「中」を使って、複数の線をバランスよく圧着するのは実際にやってみたほうがよい。
4.コンセントまたはスイッチの取付
個々の部品は高価なものではないので、他にも練習したい工程が有ったら、それに必要な部材だけを購入すれば、安価に済ませることが出来ると思う。
なぜか新築時から余っていた引掛シーリングで練習 |
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