概要
最近、W204(ベンツのCクラス)のエンジンの振動が気になるようになった。
「マウントを交換すると違うクルマのように静かになる」という情報に触発され、
交換部品をネットで入手し、自分で交換する準備をした。
交換作業は意外にスムーズに進み、手探りで進めつつも左右エンジンマウント交換、ミッションマウント交換で半日かからなかった。
8年経過した部品は思ったほど傷んでおらず、「違うクルマのよう」とはならなかったが、アイドリング時のブルブルは軽減し、加速時の振動も抑えられ、滑らかに加速するようになった。
※DIYで交換することをお勧めしているわけではございません。
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左の古いマウントの軸は手でグニャっと動く |
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詳細
1.エンジンマウント交換の準備
クルマをジャッキアップする前に、固いボルトを緩めることから始めた。エンジンルームの隙間から工具を差し込み、16mmのボルトを緩めた。
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運転席側はソケットレンチで回した |
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助手席側は作った冶具で回した |
助手席側のボルトも緩んだので、工具を抜こうとしたらソケットが抜けてしまった。後ほど下から回収することにした。
前タイヤのボルトも緩め、ジャッキアップして
ブレーキ交換時に購入したジャッキスタンドで固定。最悪の事態が起きても、被害を最小とするようタイヤをクルマの下に突っ込んでおくと、いくらか安心できる。
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タイヤを外すとエンジン下にもぐりやすい |
クルマの下からエンジンをいじるために、12本のネジで固定されているカバーを外す。インパクトドライバーの先に8mmのソケットを付けて外すと捗る。
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各々6本のネジで固定されているカバー |
2.助手席側エンジンマウント交換
助手席側のエンジンマウントを外す。工具(メガネレンチ部分)が残ったままだったので、そのまま手で回そうとしたがうまくまわらない。
専用治具を作ったときに切断したメガネレンチの片割れのスパナを、斜め下からはめると回せた。
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いらないはずだったスパナが活躍 |
ボルトは外せたみたいだが意外に長さがあり、上の部品に当たって抜くことができなかった。抜かなくてもマウントは外せるので、そのまま16mmのボルトはエンジンに残して、下の13mmのボルト2本を外した。
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13mmのボルトは簡単に外せる |
あて木を上に添えて、エンジンをジャッキアップする。車体に比べると軽いので、片手で微妙な上下調整ができる。
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エンジンは軽く持ち上がる |
マウントとエンジンに充分な隙間ができたらマウントを外す。助手席側は下から問題なく外せる。
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16mmのボルトはエンジンに付いたまま |
新旧部品の比較をしたところ、古いほうは少し潰れて背が低くなっているくらいで、外見上の傷みはあまり無いように見えたが、手で軸を動かすとグニャグニャ動いた。
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左が新品で右が8年前のマウント |
グニャグニャ度合い(後の方が新品)
潰れていない新品の方が少し背が高いので、エンジンをもう少し持ち上げて逆の手順でマウントを固定する。
3.運転席側エンジンマウント交換
こちらは16mmのボルトは抜くことができたが、取り出す隙間が無い。
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ボルトは全部外せたが.. |
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マフラーが邪魔でマウントが外せない |
エンジンをジャッキで上げると、前方の下の方に隙間が現れたので、マウントを前の方に移動させ、最後は吸気パイプを抜いてマウントを取り出した。
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マウントを外して前の方に送る |
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前方を経由して.. |
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吸気ホースを外すとマウントが取り出せた |
取り出したのと逆の手順で新しいマウントをエンジン下に送り込み、新しいマウントを取り付けることができた。
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とりあえす新旧比較 |
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意外に小さなラチェットレンチが重宝した |
4.ミッションマウント交換
折角の機会なので、ミッションマウントも交換する。
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ミッションにあて木を添えてジャッキでホールド |
16mmのボルト6本と、13mmのボルト3本を外し、支えの鉄板を外すとマウントの交換ができるようになる。
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この裏にマウントがある |
鉄板を外したら、16mmのボルト2本外してマウントを交換する。
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新旧比較したがあまり変わらない |
古いマウントはあまり傷んでいなかったようで、新品と比較してもどちらが新品か見分けがつかないくらいだった。エンジンマウントのように、固さが異なるのではないかと試したが、あまり変わらないみたい。
交換前のミッションマウントはこんな感じ。
交換後のミッションマウントはこんな感じ。
ミッションマウントは、まだ交換時期ではなかったみたいだが、予測交換ということで。
外した鉄板を取り付けた後、12本のネジで止めてあったエンジン下のカバーを取り付けて交換完了。
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上向きの作業は体力がいる |
試乗した感じは冒頭のとおり。確かに振動は軽減されたが、エンジンのフィーリングが劇的に変わるようなことはないので、過大な期待はしないほうが良いみたい。
しかし、マウントが悪い状態(破断や液漏れなど)からの交換であれば「新車の状態に戻せた」ということになるので、大幅に改善したと感じるのだと思う。
リンク)
W204の整備まとめ
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