AGPtEKのA20 MP3プレーヤーを修理する

概要

子供の誕生日に中国製のMP3プレーヤーAGPtEK A20を購入してひと月半。まだバラバラにされてはいないが、画面の表示がおかしくなり、まともに操作ができないとのこと。
音楽は鳴っているので画面の調子が悪いのか?
まだ初期不良の時期と思えるが、聞くと「落としたらフタが開いた」みたいな不可解なことを言うので、とりあえずフタを開けて直してみた。
メーカー保証を活用せずに直すことをお勧めしているわけではございません。
関連)交換してもらった記事⇒AGPtEK A20の初期不良時の交換について

画面が真っ白で操作できない
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手順

1.原因の特定

メニューボタン付近を強く押すと、たまにアルバムの画像やメニューがおかしな状態で映ると言うので、試してみるとすぐに再現した。
表示できてもメニューを操作すると画面がグチャっとなる

圧力をかけると映ったり消えたりするので、なんらかの部品の接触不良が原因?

2.分解

簡単には分解できないような外見だけど、側面の隙間にツメを押し込み、ツツーってなぞると「パカッ、パカッ」と潔くフタが開いた。
ツメでなぞると..
意外にも簡単に開く

開けてすぐに「あれっ?」と思ったのが、基板を固定するネジが1本無いこと。やはり子供(破壊魔)が分解して壊したか?と疑って問い詰めたが、そうではないらしい。
同じ大きさのネジで固定しようと試みたが、ケース側にねじ込む穴がない。最初からここは固定できない仕様なのか?
ケース側に穴がないのでネジが入らない

ちょうどこの裏にメニューボタンがあり、ボタンを押す度に基板がグイグイ押されて歪む。すぐ横のディスプレイとの接合部分(ハンダ)が少しずつ金属疲労を起こし、接続不良になるという流れか?

3.とりあえず直す

本来であれば販売店やメーカーに問い合わせ、修理 or 交換という運びにするのが正しいと思われるが、いずれにしても時間がかかりそうなので、ディスプレイのコネクタの接合部分にハンダごてを当ててみた。
接合部分に少しだけハンダを盛ってみた

主電源スイッチは無いのでバッテリーの線を外し、ディスプレイの接合部分に一通りコテを当て、バッテリーの線を繋ぐと普通に起動した。
とりあえず操作できるようになった

ネジが1本無いままなのが気になるが、とりあえず操作できるようになったので、フタを閉めてしばらく様子を見ることにした。

4.なかなか完治しない

しばらく様子をみたが、1週間もたたないうちに画面が真っ白になって操作できなくなる。根気よくハンダごてをあてると復活する。
何度も「壊れては直し」を繰り返していると、バッテリーを毎回も外しているせいか、フラッシュメモリのMP3ファイルなどが読めなくなってしまった。
更に、ボリュームの調整ができなくなり、メニューの表示がおかしくなり、最後には起動の画面のままフリーズして、何も再生できなくなってしまった。
起動中の画面から先に進まない

5.ファームウェアの書換で復活

ファームウェアが壊れているかもしれないと思い、調べてみると以下のサイトに最新のファームウェアが掲載されていた。
http://www.agptek.com/support/download.html

文字化けしているのが最新のファームウェア


A20のフラッシュメモリに入っていた「Media Player Upgrade Tool」では、ファームウェアの置き換えができなかったが、ファームウェアに同梱のsetup.exeを起動して「Audio Product Tool」というツールをインストールして実行すると置き換えができた。
ちなみに、同ツールで「FLASH_ERASE」の項にチェックを入れたら、フラッシュメモリの中身がきれいさっぱり消えてしまった。
ファームウェア更新で再びメニューが表示された

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