概要
省電力で高音質と、今の自分のニーズに合ったPAM8403のD級アンプ。
残念なポップノイズ対策しかできず、とても心残りだったのでもう1個買ってしまった。
冷静に考えると「200円のアンプに、ここまで熱くなって時間を費やす必要があるのか?」と思うところもあったが、ICが持っているミュートとシャットダウンの機能を活用した望ましいポップノイズ対策ができたので、よかったことにする。
 |
マウスのようだがアンプ。残念なスイッチはなくなった。 |
スポンサーリンク
詳細
1.基板からICの足を外す
5番(MUTE)と12番(SHDN)のピンを外す。前回はハンダごてでグリグリやって失敗したので、今回は精密やすりとカッターを併用して少しずつ足を切ってみた。割とすんなり切れた。
 |
小さくてやり辛いが、なんとか基板と絶縁できた。 |
2.効果がある回路を探す
ネット上にいくつか情報があったが、シャットダウン端子の活用方法が見当たらない。スピーカーが大きいためか、電源OFFのノイズもかなり大きいのでなんとかしたい。
仕方がないのでブレットボードで試行錯誤する。
 |
デジタルだからとTTL-ICの7404を使うがうまくいかず。 |
電源OFFの時は、電源が落ちる中、いち早くSHDNピンをLOWにしないといけないが、どうもうまくいかない。
 |
コンパレータが必要と思いオペアンプを使うがうまくいかず。 |
オペアンプで簡単なコンパレータを作れば完璧と思ったが、単電源だとうまくいかない。
 |
トランジスタで組んでみると電源OFFのノイズがなくなった。 |
トランジスタでコンパレータを作り、半固定抵抗による微妙な抵抗のバランスで電源OFFのノイズがきれいになくなることが確認できた。フツーの抵抗にしたかったが合う抵抗がなく、半固定抵抗をそのまま残した。
 |
回路図など起こして組んでみた。 |
手書きだと10分でできそうな回路図をPCで2時間かけて入力してみた。少し後悔した。
 |
実装して電源ON。が、どうも気に入らない。 |
実装したので動作確認してみたところ、電源ONのとき「ピュッ」とか「プシュッ」とか音がする。びっくりするような「ボツッ」というノイズは出なくなったが気になって仕方がない。
 |
TTL-ICの7414を活用したらいい感じ。 |
MUTE端子はゆっくり電圧が変化すると小さいノイズが出るようなので、ヒステリシスを持たせるとよさそう。パーツを探すとシュミットトリガの74LS14が1個見つかったので試してみると、これまた微妙な抵抗のバランスできれいにノイズを消せることが確認できた。
3.効果がある回路を決める
なんとなく無駄があるが、そろそろ飽きてきたのでこれで作ることにした。
 |
決定したPAM8403ポップノイズ対策の回路図。 |
4.実装して試聴
試行錯誤の経緯から基板が2つになってしまったが、ポップノイズがなくなったのでよしとする。
 |
なんとなくいい感じに基板が収まった。 |
前回取り付けた残念なスイッチの操作なしで、気持ちよく電源をON/OFFできるようになった。
 |
家にいるときはつけっぱなし。 |
Apple Trees E-commerce co., LT
スポンサーリンク