室外機のファンモーターを修理する

概要

ガスチャージすることで延命したダイキンのルームエアコンF28FTNSが、E7エラー(室外機のファンの異常)で停止するようになった。室外機を見ると、本当にファンが回っていなかった。
手でファンを回すと何か引っかかったような感触がするので、モーターのベアリング交換が必要と思ったが、分解掃除だけでも停止することがなくなった。
※DIYでモーターを分解掃除することをお勧めしているわけではございません。

何も絡まっていないが、ファンが回っていない。
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手順

1.原因の絞り込み

リモコンで「運転」にしてじっと待っても温風が出てこない。室外機のコンプレッサは、少しの間は頑張ろうと回っているようだが、すぐに止まる。リモコンの取消ボタン長押しでのエラーチェックをすると、E7(室外機のファンの異常)で”ピー”と鳴った。
以前、室外機の基板を3万円も出して交換してもらった経緯もあり、エラーの原因が基板であれば「買い替え決定」にすると心に決めてから原因を調べてみた。

ファンをつつくと思い出したように回り始めるが、しばらくするとE7エラーで停止する。

ファンをつつくと「あっ!ボーっとしてました。」とばかりに、慌てて回り始めた。ボーっとせずに、最初から回ることもあるが、コンプレッサが動き始め、「さあ暖房するぞ」という段階になったころ、突然”プシュー”って室外機全体が止まる。ファンモーターが回っていても、E7エラーになる。
基板も怪しいが、モーターの回りが悪いのは明白なので、モーターの交換について調べてみたが、意外に高い部品みたい。とりあえず分解してみる。

2.室外機のモーターを外す

ファン(逆ネジではなかった)を外すと、後はプラスドライバ1本でモーターが外せる。後から気づいたが、先にモーターが付いているフレームを外すと(一番下のネジ1本で外れた)、配線が引っかけてある爪が浮かせやすく、簡単に外せる。

先にフレームを外すと、裏のケーブルが外しやすい。

3.モーターを分解掃除する

パッと見、ばらせそうもないような感じがしたが、マイナスドライバ1本で簡単に分解できた。ブラシレスのモーターなので、フタを開けるとスッと軸が外せた。

これが型番。開けられそうなネジ1本もない。
フタの隙間をマイナスドライバで少しずつ広げると..
割とあっさり分解できる。
ベアリングを交換しないといけないだろうと思っていたが、KURE 5-56で洗浄すると、まるで地球ゴマのようにスイーっと回るようになったので、しばらくこのままで様子見とした。

5-56を吹き付け、異物?を除去した。

古いグリースも一緒に除去されてしまったので、新しいグリース(ペースト)が必要だが、無かったのでKUREのグリースメイト(スプレー)を多めに吹き付けた。

4.元に戻して試運転

すいすい回るようになった軸を元の場所に戻し、フタを軽くハンマーで叩いてモーターを組みなおす。室外機の中に戻し、ファンも取り付けて試運転する。
見ていると「本当はこんなに高速にファンが回るんだ」と思うほど、モーターの調子が良くなったのがわかる。もちろん、E7エラーは発生せずに、リモコンで停止するまで暖房が行われるようになった。

ちょっと小汚いが、もうしばらく活用することになった。

参考)ベアリングを交換するときのために

今回は交換が必要なほどにはベアリングが痛んでおらず、錆だか鉄片だか異物を除去しただけでモーターの調子は戻ったが、交換が必要になるのは時間の問題みたい。
ベアリングそのものはとても安いので、今後のために。

608Zで探せばすぐにヒットする。直径22mm、ZZではなくZ。

ベアリングプーラーかギアプーラーを使わないと、簡単にはベアリングが外れない。マイナスドライバでこじっていると、軸にある永久磁石が少し欠けてしまったので、すぐに諦めた。

プーラーを買うときは、約75mmの深さでも引っかけられるものを選ぶ。
プーラーを買うときは、この隙間にツメが入るものを選ぶ。

プーラーも選ぶとそこそこのお値段なので、必要な時が来たらプーラーのような道具を自作して外すかもしれない。
↓こんな感じの道具
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