蓄熱式電気暖房器アルディのファンモーターを直す

概要

新築時に設置した蓄熱式電気暖房器アルディRDF-5030(たぶん)から出る熱風が弱く感じるようになった。熱風が出ていないわけではないが、以前はもっと強く熱風を吐き出していたと思う。

調べてみると左側のファンが回らなくなっていたので分解掃除して回るようにした。それでも元のように風が強くならないので更に調べたところ、ファンの取付位置を微妙に調整しないといけないことがわかった。
※感電の恐れもあり、自分で修理することをお勧めしているわけではごさいません。

このファンを見つけるまでが長かった
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詳細

1.ファンを探す

意外にもファンを見つけ出すのに苦労した。わかってしまえば何でもないことだが、エアコンの室内機のファンのようなものをイメージしていたので、最初に開けたときに見えていたファンに気付かず、余計な分解をしてしまった。

この吹き出し口の中にファンがあると予想
本体下部の吹き出し口はネジ3本回すだけで外せたので、メンテナンスがしやすいように作られていると好感が持てたが、中の様子は予想と違っていた。

ファンが見当たらない
見えたのはヒーターに繋がる配線と鉄板だけで、エアコンのファンのような部品は見当たらなかった。

中には重たいレンガが詰まっており、簡単に本体を動かすことはできないので、隙間工具などを駆使して分解してみたが、それでもファンが見つからない。

断熱材は熱くて外せなかった
残るは高温で手が出せない断熱材の中となったが、そこはどう考えてもファンにとって過酷すぎる環境と思われるので、今一度最初に探したところを見ると予想外に小さなファンが目の前にあり、手前にずらすと簡単に外れた。

これがファンだとは思わなかった
予め電源コードを抜いてから分解を始めたが、200Vの電源はブレーカーを切らないと止まらないことに後から気付いた。

実は、ファンを取り出す際に、ヒーターに繋がる200Vの線に手の甲が触れて感電し、しばらく火傷したような痛みと痺れが残ってしまった。

ファンをグッと引っ張る際に端子に触れてしまった
今回初めて感電で家の漏電ブレーカーを落としてしまった。ネズミが引っ掛かっただけでも動作する漏電ブレーカーの役割やありがたさがよくわかった。

2.ファンを分解掃除する

ファンの場所がわかったので、通電して確認したところ左側のファンが回っていなかった。手で応援すると少し回ろうとするので、回りをよくするために分解掃除した。

お手入れはしやすい
モーターはとてもシンプルな作りで、ユニット交換ではなく修理することを前提としているようで大変ありがたい。

キレイに掃除して油を挿せば大丈夫
隙間に詰まったホコリを除去し、クレ556とグリースメイトを適宜吹き付けて組み直すと元気に回るようになった。

差し込むだけでキレイに収まる

3.ファンの位置を調整する

右側のファンは問題なく回っていたが、左側同様にホコリが詰まっていたので分解掃除し、元の場所に装着した。

しっかり奥まで押し込んだ
ファンのユニットを装着する際、これ以上押せないところまでグッと奥に押し込んだが、この状態のままだと風が弱くなることが後からわかった。

ファンが元気に回るようになったのに、何故か以前より風が弱く感じるので調べたところ、押し込んだファンのユニットを少し手前にずらすと風が強くなることに気付いた。

熱風を浴びながら微妙な位置調整をすることになったが、風が最も強くなるところにユニットをずらすと、以前と同様に熱風が出てくるようになった。

参考)ランニングコストなど

ウチはこの5kwのアルディの他に2kwの小さいアルディを使っている。新規契約ができなくなった電化上手を継続しているので、通常よりも電気代は低く抑えられているはずだが、寒い時期になると1ヶ月の電気代は3~4万円になる。

寒い時期以外、夜間は主にエコキュートと食洗器、生ごみ処理機が電気を使っており、1ヶ月の夜間の電気使用量はだいたい400kWhくらい。

暑くも寒くもなければ1日25kWh前後
寒くなるとエコキュートや食洗器も電気を多く使うし、エアコンを使う部屋もあるので単純に比較はできないが、更に2台のアルディが加わると、1ヶ月の夜間の電気使用量はだいたい1,800kWhくらいと、1,400kWhほど増加する。

寒くなると1日70~90kWh使う
新築当時(16年前)は、夜間の電気代は7.9円と安価で、仮に蓄熱に1日4時間ほど要したとして1ヶ月840kWh、6,600円くらい。戸建住宅のガス代や灯油代と比べると割安。

現在は夜間の電気代は12.48円に上がっており、更に再生可能エネルギー発電促進賦課金2.98円が昼夜問わず使用量に応じ賦課されるので、840kWhだと13,000円くらい。それでもガス代や灯油代と比較すると納得できる範囲。

エアコンつけっぱなしの方が安く抑えられそうだが、部屋の空気を汚さず乱さず、足元からじんわり温めるあの快適さを知ってしまうと元には戻れないというのが正直なところ。

追記)2022年12月、夜間の電気代は15.12円、再エネ発電賦課金3.45円の他、燃料費調整額 11.92円(12月分)となり、840kWhだと25,612円。
導入当初と比較すると電気代が約4倍なのと、国から節電の協力願いも出ているので、残念ながら今年はまだアルディに火を入れてない。

参考)アルディについて

現在、ネットでアルディを検索すると、以下のサイトで紹介されていた。

電気を多く使うのが後ろめたい時期が続き、蓄暖は影を潜めていたような印象があったが、普通にイイ感じで紹介されていてうれしい。

当時の製造元の白山製作所の沿革を見てみると、アルディの販売開始は昭和63年8月と33年も前だったらしい。写真を見るとウチにある16年前のモノと同じ姿。先のサイトで紹介されている最新のモノも同じ姿。

恐らく中身は改善されていたり、新しい部品に置き換わったりしていると思うが、頑なに姿を変えずに販売されているのを見ると、買って正解だったという気持ちになった。

追記)後から気づいたが、同サイトのニュースに2019年3月31に蓄熱暖房器の生産終息と案内があった。無念。

最新版はココに電気代が表示できるらしい
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