概要
W204(ベンツのCクラス)で、キーを回してもエンジンがかからないという現象が出始めたので、その原因であるステアリングロック(ESL)のダメになったモーターを自分で交換したが、組み方が間違っていたらしく防犯用のロックがかかってしまい、二度とエンジンがかからなくなってしまった。専門の業者さんに、個々のクルマに適合するモーターレスのステアリングロック(ESL)エミュレータを作ってもらったことで無事エンジンがかかるようになり、おかげさまでESL故障のリスクから開放された。
これでエンジンがかかるようになる |
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詳細
1.解決方法を調べる
ステアリングロック(ESL)故障の場合、ディーラーで正規の手順で修理してもらうと数日預かってもらうことになるらしい。見積もってもらったわけではないので正確な費用はわからないが、ネットで調べると費用は8万円~15万円という感じ。
その前に、JAFにお願いしてクルマをディーラーまで運んでもらう必要がある。
もうひとつの選択肢として、ステアリングロック(ESL)故障に対応できる業者さんに直してもらう方法がある。社外品のESLエミュレータを活用する場合、郵送での対応で5~6万円という感じ。
ステアリングロック(ESL)を取り出す手順の動画を上げてくださった小田オートさんでも、郵送での対応を行っているそうで、その際に必要となるイグニッションスイッチ(EZS)の取り出し方の動画も大変参考になる。
費用はどこの業者さんも同じくらいなので、有事の際に駆け込めることを期待し、最も自宅に近い鍵屋S.L.A.T.さんにお願いすることにした。
事前に電話で状況を説明し、安価に済むのであればステアリングロック(ESL)の修理をお願いしたかったが、ESLエミュレータを活用するより高くつくそうなので、ESLエミュレータの活用をお願いした。
また、社外品を取り付けることになるので、正規ディーラーで入庫を断られるリスクがあることも説明いただいた。車検に引っかからなければ問題ない。
2.3点セットを郵送する
郵送での対応で必要となるのが、ステアリングロック(ESL)、イグニッションスイッチ(EZS)とキーの3点セット。
鍵だけしばらく旅に出る |
3.ESLエミュレータを装着する
日曜日に郵送し、月曜日に業者さんに到着。出張対応が優先だそうで、作業着手がいつになるのか心配だったが火曜日に作業着手いただき、即日返送。水曜日の朝、専用のESLエミュレータが届いた。
4点セットで返ってきた |
キーを挿して回すとエンジンはすぐにかかるが、学習ができてないのでしばらくすると勝手に止まるらしい。キーを一旦抜いて、改めてキーを挿して回すという行為を何回か行えば学習完了してエンジンは止まらなくなるとのこと。これは事前に聞いてないと、勝手にエンジンが止まったときに焦っていたに違いない。
とりあえず動作確認のために、イグニッションスイッチ(EZS)とESLエミュレータだけ装着してキーを回してみた。
問題なくエンジンはかかったがエラーを表示させてしまった |
事前に説明があったとおり、キーを回すとすぐにエンジンがかかりしばらくすると止まった。キーを抜いて再びエンジン始動すると今度は止まることはなくなった。念の為、数回キーの抜き差し、エンジン始動を繰り返したが問題はなさそう。
しかし、エアバッグを外したまま始動させてしまったため、フロント右SRS故障の警告を出してしまった。仮止めでもよいので、エアバッグを装着してから始動させていれば、診断機でエラーを消すという余計な作業を発生させずに済んだはず。
4.元に戻す
夜になっていて暗い中での作業だったこともあり、コンソール内のE12のボルトを緩める際に外した左側のエアダクトを元に戻すのにしばらく悩んでしまった。手前のファンに繋がる部分をはめた後、先の方にあるツメをステアリングシャフトAssyに下から引っ掛けるように取り付けると収まった。
エアダクトの上部にツメがある |
軽く止めるだけで大丈夫 |
ロワカバーは奥のほうの位置を合わせてからはめ込むとキレイに収まった。
ロワカバーの端を差し込む穴がある |
これで元に戻った |
専用のESLエミュレータを作ってもらうのに53,900円かかったが、ディーラーで修理するのと比較すると費用は抑えられた。しかも、今後はESL故障の心配はない。
しかし、ステアリングロックをロックさせてしまった原因を考えると、自分の知識不足と確認不足に起因する障害への代償のように思え、残念感に苛まれて仕方がない。
リンク)W204の整備まとめ
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