腰痛でも仕事ができるイスを作る

概要

テレワークによる長時間座りっぱなしの生活が祟ったのか、腰痛が酷くなって仕事に手がつけられなくなってしまった。腰にやさしいIKEAのイスを改造したパソコンチェアをずっと使っていたので油断していた。

坐骨神経痛のようなので整骨院での治療を始めたが、充分悪化させていたらしく、完治するまで少し時間がかかるらしい。

試行錯誤の中で痛みが少ない姿勢が見つかったので、その姿勢で仕事ができる作業台付のイスを作った。普通の机だと痛くて3分持たないが、これで数時間続けて仕事に集中することができるようになった。

もう外見はどうでもよい
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詳細

1.どこで治療するか調べる

運動不足のためか腰が弱いようで、ぎっくり腰は数回経験しており、毎度じっとしていれば治ったので、今回も「ちょっと腰が痛いなー」の状態からしばらく様子見としたが、3日たつと「痛くて眠れない!!」という状態に悪化した。

だいたいのことは我慢して医者にかからないが、今回は生きているのが辛いほど痛むので、どこに行けば治してもらえるか真剣に調べた。

まず、整形外科は外した。過去数回、首の椎間板ヘルニアや、ここまで酷くない坐骨神経痛で整形外科のお世話になったが、効果が感じられない長期間の電気治療や牽引治療に耐えられずに頓挫してしまう。

聞いた話やネットで調べた結果を総合すると、どうも整体治療を行っているところが良いみたいだが、痛みをとってくれる先生をみつけるのは難しいらしい。しかし、我慢できないほど痛いので、歩いて行ける近所の整骨院で、一部保険が活用できて、GoogleMapで悪い口コミがないところに予約した。

2.治療してもらう

一度座ると痛くて転げまわりたくなるので、待合室では立ったまま過ごしたが、治療を終えると何気に座ることができるようになっていた。

痛みの原因部位を特定して、痛みの根本から取り除くような治療を行っているそうで、整形外科では体感できない「治療していただいた」感が有った。しかも、一部保険適用(初診)で、保険が効かない手技合わせて4,000円かからなかった。

先生のお話では、緊急事態宣言で何の準備もできていないのにテレワークの励行が始まり、3ヶ月後くらいから腰痛で訪れる患者さんが増えてきたそう。

私の場合、子供のウソに例えると、すぐに白状すればそんなに叱られなくて済んだものを、いつまでもごまかしてウソをつき続けていたのがバレて、しこたま叱られている状態とのこと。病名を挙げるだけで役満になる、とわかりやすく説明していただいた。

座っている状態は、立っている状態より腰に負担がかかっており、これ以上、症状を悪化させないようにするには、腰への負担を軽減する必要があることを教えていただいた。

スウェーデンの整形外科医ナッケムソンの椎間板内圧の報告
普通に座っているだけで立っているときの1.4倍の負荷とは驚きだったが、仕事中も私生活もほとんどの時間イスに座っていたので、理由としてはわかりやすい。

この姿勢だと3分持たない
2回目の治療後追記)
MRIを撮ってないので定かではないが、医者の見立てでは椎間板ヘルニアが原因らしいとのこと。
首のヘルニアは保存療法(整形外科での治療が頓挫)で、20年ほど指がしびれたままだが痛くはないので、腰のほうも保存療法でしばらく様子見。

3.痛みの軽減を試みる

痛みの原因を遡ると腰への負荷にたどり着くらしいので、腰への負荷を減らすと痛みが軽減しそうなものだが、立っているときの四分の一の負荷になる寝た状態でも十分痛いので、そういうことではないらしい。

マイナスの負荷にするとどうなるか、IKEAのイスを元の状態に戻し、ひじ掛け部分を利用して腰をぶら下げて試してみた。

収納式の台であることが初めて役立った
両腕を突っ張って、ふらふら腰をぶら下げていると痛みが和らぐのがわかった。痛くなって横になっても痛いまま、という状況からは抜け出すことができた。

IKEAのイスがありがたく感じる
痛みが少し和らいだところで、深くイスに腰掛けると何故だか更に痛みが和らいだ。たまたまかもしれないが、寝ても座っても痛かったのが、アームチェアPOÄNG(ポエング)の本来の角度で座ると、痛みが小さくなることがわかった。

4.イスの角度を変えずに仕事ができる作業台を作る

しばらく座っていると痛みが気にならないくらいになったので、この状態で作業台などを使って仕事ができないか検討してみた。写真を撮って、台の角度を決めたりする際に、オンライン分度器を活用させていただいた。

現物合わせ
腕の重量による負荷が腰に行かないように、肘がつけるような台にすると想定して、ひじ掛けと台の角度は33度に決めた。

昔作ったエフェクターラックをコンパクトにしたときに出た廃材(12mm厚の合板)が使えそうなので、ざっくり切断して組み合わせてみる。

腰が痛いので手ノコを使う気になれない
部屋の中で丸のこを全力で回すとホコリだらけになるが、スピードコントローラで少し遅くすると被害を少なくすることができる。

一枚板で作った方が頑丈になりそうだが、体を使った現物合わせなので、バラバラの方が調整しやすい。

体は38cm×22cmの中に収める
テキトーにネジ止めして、実際に置いて確認してみる。

割と余裕があった
33度の角度を作る支えの部分は、随分前に解体したウッドデッキの廃材(2X4材)を活用。33度の紙を印刷して、さっさと切断する。

とりあえず全て33度
どのくらいの高さにするかも、現物合わせで決める。

33度の紙が役に立つ
奥の方の支えを33度に切ったときの廃材が、手前の方の支えに活用できた。

当然ながら角度はピッタリ

5.使ってみる

だいたいできたので、ノートPCを置いて使えるか確認する。

割といい感じ
33度の角度ではノートPCが滑り落ちそうな感じがしたが、意外にも机に貼り付いているように安定している。もう少し幅を小さくしても問題なさそうだが、いつまで使うかわからないので、とりあえずこれで完成。

使えればそれでよい
マウスを使うところは水平にしないとマウスカーソルが勝手に動いてダメだろうと思っていたが、100均のクッション付きマウスパッドをクリップ止めしただけで問題なく使える状態になった。

キー入力中にマウスカーソルが動いても意外と平気
離席する際、台を横にクルッと回せるような仕組みをイメージしていたが、そんな小難しいことをしなくても、フツーに足元に置けば問題ないことがわかったので、早速活用を始めた。

何も問題ない
しばらく使っていると腰は痛くないが、肘が擦れて痛くなってきたので、100均でパッド代わりになるものを購入して活用中。

ダメになるのは早そう..

2日後追記)温めることで痛みが緩和

日曜日に作って月曜日はやりすごしたが、火曜日の午前中は痛くて仕事を断念。上司の猫に「効果テキメン」だったという除湿を試みた。体を冷やさないようにするのが大事らしい。

数時間経っても痛みが引きそうな気配はないが、調べると湿度が神経痛に関係している情報は多く、自律神経に作用するため効果が見えにくいそうなので、引き続き様子見。

調べる中で、温度が関係している情報も散見され、確かにフロで腰回りにお湯をかけると少し痛みが緩和されたのを思い出したので、季節外れのホットマットを活用。

いつ買ったか忘れた45cm角のコイズミ製
意外にも、これこそ効果テキメンで、しばらく温めると痛みが緩和され、仕事する気が戻ってきた。いつまでやり過ごせるかわからないが、しばらくこれで様子見。